戦略研究所
                   
連邦艦に関する一考察
 暦象286年12期現在、連邦の軍艦を概観すると、そのコアとなる艦種の弱武装ぶりが 目立ちます。
 戦列艦はそれなりの武装を有しているとは思いますが、巡洋艦種、さらには駆逐艦種 の弱武装ぶりはかなり顕著ですね。
 巡洋艦などは旋回式の電磁レールガン2基と対艦ミサイルランチャー4〜6基、駆逐艦は 電磁レールガン4門に対艦ミサイルランチャー2基に過ぎません。
(他に戦略的な破壊力を持つミサイルを装備していますが、これは通常の艦隊戦で ホイホイと使えるものではないので武装の強弱の考察からは除外します。)
 これは正直な話、Shadeによる3D-CGを始めて間もない頃に開発した艦種であるから という面があります。
 しかし、連邦が軍事力を整備し始めた最初の世代であるという点を考慮に入れると、 意外と説得力があるのではないかと思えるのです。
 どこの国でも初めて軍隊を創設する時はおっかなびっくり。最初は軽武装の装備から 始めるのが常です。いきなり重武装の装備そのものを造ることができないという問題も ありますが、輸入によるにしても高価で重武装の装備を入手して自国の実情に合わなければ 大問題です。
 これに対し、軽武装の装備というものはほとんど「失敗した」ということがありません。
 元々価格は低めなはずですし、小回りの効く装備は簡単な任務には重宝するはずです。
 このような理由から、軽武装の装備から始めて次第に自国の軍事環境に合った強力な 装備を導入していくのが国家としての正しい兵器調達の進め方でしょう。
 そう考えた時、連邦の第一世代の艦艇の弱武装はまあ許せる範囲ではないかと思うのです。
 但し、第二世代以降もこのレベルでよいか、と訊かれれば当然答えは否、です。
 設定的にも連邦は既にマリネリス戦役を経験し、また周囲の仮想国家の重武装ぶりを俯瞰 して、それなりの武装を施す必要があると考えます。またそうしないと連邦とノリス帝国の 中間設定の歪(艦艇の規模の決定的な差を埋めるため、武装の質が異なることを設定している) が看過できないレベルに達すると考えられます。つまり、どこをどう理由付けしても帝国と 連邦は軍事的に対等たりえない、ということになってしまうのです。
 とくに第一世代で弱武装だった次期巡洋艦、次期駆逐艦はより重武装な艦容となるでしょう。
 また、艦種については検討中です。即ち、コア艦種を全て2頭立てとするという案を、 です。
 ・(標準型)戦列艦:正規艦隊配備、攻撃型戦列艦:機甲艦隊配備
 ・(標準型)巡洋艦:正規艦隊配備、攻撃型巡洋艦:機甲艦隊配備
 ・(標準型)駆逐艦:正規艦隊配備、攻撃型駆逐艦:機甲艦隊配備
 このような構成とすると、単に艦種のバリエーションを増やしたのではなく、それなりに 意味が与えられると思います。機甲艦隊は正規艦隊と比べて単に空母機動部隊であるという違い のみならず、構成艦自体がより強力なタイプになっている、機甲艦隊を相手にする場合には 余程の覚悟が必要である、という印象を持たせることができるでしょう。
 その代わり、攻撃型と標準型は全く異なる設計としてはなりません。必ず整備・補給上の 共通化が図れるファミリー艦とする、というのが条件となるでしょう。